高齢者が最も注意しなければならないのは肥満である。体格指数お以上が肥満とされているが、転倒して大陽骨を折ったり、膝を悪くして寝たきりになる。
歳をとると基礎代謝が少なくなるので、若い時と同じように食べると肥満になる。なお、転倒は家庭内で最も多く起こるそうである。
味覚機能も低下するが、とくに低下するのは塩味で、塩か多く含まれているものを食べても気がつかなく、高血圧や腎臓を悪くする。喉の渇きの感覚も鈍くなって水分補給が十分でなく筋肉が衰える原因になる。
消化酵素の分泌も低下する。よく噛むことは睡液を多く出して消化を助けることになるし満腹機能を刺激して食べ過ぎを防ぐことにもなる。早食いをしないことである。
高齢者にとって最も避けたいのは認知症である。多くの種類があるが、日本でもアルツハイマー型が多くなった。これを予防する食物は青魚,果郷,野菜·海藻で抗酸化物質を多く含むものに効果が大きい。
また、糖尿病-肥濁,高血圧·高コレステロールの人に多いし、適度な運動をする人や会話の多い人には少ないといわれている。一方で栄養不足の高齢者も多いそうである。このような人は食物と健康に関心が高く、必要以上に粗食になって、たんばく質·カロリーの摂取が不足し、やせていて、筋肉や骨が弱り、抵抗力が低下している。
血液のアルプミンやヘモグロピンが少なくなっているので、血液検査で追加の測定をお勧めする。寿命にも関係し、体格指数0以下の人は顕著に短いことがわかっている。
元気な105歳以上約500人の面接調査をすると、62%が高血圧、46%が骨折、46%が白内降、29%が心疾患、21%が呼吸器疾患、16%が脳血管障害、10%ががんを患った経験があったが、糖尿病は6%に過なかったそうである。つまり、糖尿病になると長寿が難しエ いようである。香川県が目指す「糖尿病ワースト1脱出は健康長寿の上か」も必要である。
健康へのトビラvol.5 【日本人の食生活の変化】より抜粋