■生活習慣病とは
生活習慣病は毎日の生活習慣に原因があると考えられる病気です。
心臓病、高血圧、糖尿病、がん、脂質異常症(コレステロールなどが高くなる) など、日本人には馴染みのある病気で、原因は不適切な食事、運動不足、喫煙、飲酒、ストレスなどです。

■メタボとは
メタボは内臓脂肪症候群で、とくに内臓の周りに脂肪がついた状態です。中性脂肪と血圧と血糖値のうちの2つ以上の値が高いとメタボと判断されます。

■ロコモとは
ロコモとは下肢(膝や足首、腰など)の具合が悪くなり、日常生活で人や道具の助けがないとうまく歩行ができないことを言いますが、大変な数の人がいます。
また今は歩けていても近い将来歩けなくなる予備軍を入れると全国に4.700 万人、国民の3人のうちの1人で、この人たちが将来寝たきりになる可能性があると国が発表し、ロコモの対策に乗り出しました。

■メタボのタイプ
脂肪の付き方は中年男性に多いのがリンゴ型肥満で、中高年の女性は洋ナシ型が多く、50 代を超えると洋ナシ型にリンゴ型が被った人が多くなります。
また男性は内臓脂肪型が多く、女性には皮下脂肪型が多いのですが、内臓脂肪型のほうが体に悪影響を及ぼします。
日本人は内臓脂肪が付くと糖尿病にかかりやすいといわれています。また太るとがんの発症率が高まり、下肢関節を痛めやすく、高血圧にかかりやすくなります。さらに睡眠時無呼吸症候群にかかりやすくなるので注意してください。

■ロコモの自己診断
〇 家の中でつまずいたり滑ったりする。
〇 階段を上るのに手すりが必用。
〇 15分以上、 続けて歩けない。
〇 横断歩道を青信号で渡りきれない。
〇 片足立ちで靴下が履けない。
〇 2キロ程度の買い物を持ち帰るのが困難である。
〇 家事でやや力のいる仕事が少し困難である。

■ロコモになる原因
SPORTSのバランス能力、目や耳が悪くなりうまく歩けなくなる。
筋力の低下で骨や関節が悪くなる。(これが非常に大きな原因)

■ロコモとメタボ対策
ロコモとメタボは毎日の生活習慣を変えることで改善できる可能性があります。人間の体は年齢とともに筋肉の中で脂肪がうまく燃えなくなり、省エネが進むので、摂取カロリーを少なくしないとどんどん太ってきます。食べ過ぎの注意と運動が必要です。

■高齢女性に多い水分不足
水分不足により熱中症で倒れるのは、男性より女性のほうが圧倒的に多いといわれています。1つの原因は暑さをあまり感じなくなることです。体温調節がうまくできなくなり、汗がかけなくなります。水分補給はとても大切です。水分補給の基本は家が渇く前に飲むことです。これを習慣化してください。また散歩やウォーキングの前に飲むのが今のスポーツ科学の考え方です。
*以上の項目の中で1つでもあてはまるものがあればロコモの危険性があります。

健康へのトビラ VL7より抜粋
健康をもとめて講演会より
四国学院大学教授　漆原 光徳先生 講演