▼【NPO法人健康を考えるつどいブログ】

誤食が病気を招く By 豊岡 倫郎 氏 2023-4-26

1.病気の原因

病気の主な原因は、日々の食生活や運動、喫煙・飲酒の有無といった生活習慣である。特にガンや糖尿病、脳卒中心臓病、肥満、高血圧などの病気で命を落とす人は、いまや日本人の2/3以上となっている。今回は医食同源の本質とは何か、今一度反省し、改めないと病気は減らない。

2.日本人の食生活の問題点

食生活の変化・・・戦後1945年後の我々の食生活は激変した。今100歳以上の人は大正10年(1921年)以前に生まれた
人達であるが、
体の成長が完了する青少年時代には、パンもなければ肉もなし、牛乳もなし、甘いお菓子や飲み物もなし、そんな時代に育った人達が百寿者となって、平均寿命年齢を押し上げて、世界の長寿国となっている。しかし今の人達の生活習慣は激変してしまい、昔の面影が見られない。石原結實著「日本人はもう55歳まで生きられない」を読むと、その訳が書かれている。一言でいえば、飽食が原因であると。

3.食生活の基本原則

  • 身土不二・・・その土地で採れるものを食べる。
  • 全体食・・・身も皮も、根も茎も葉も、骨も内臓も、出来れば丸ごと食べる。
  • 新鮮で、旬のもの・・・季節のもの、採りたての新鮮なものを食べる。
  • 生食・・・生きたものを食べる。命のあるものを食べる。火食ばかりしない。
  • 酸性とアルカリ性食品・・・バランスを保った食べ方をする。
  • 常温食・・・熱すぎるものや冷たすぎるものは食べない。 

4.食ベ方の基本

   1)少食・・・出来れば1日2食。腹8分。

 2)食間・・・5時間以上開ける。胃に物があると、腸は働かない。病人は間食をしない。

 3)咀嚼・・・一口30回以上噛む。病人は50~100噛む。

 4)主菜・副菜・・・玄米食の時は、主菜60%、副菜40%。一汁三菜。 

5.何を食べるべきか

人間の歯は全部で32本あり、その内訳は臼歯=20本(62.5%)、門歯=8本(25%)、犬歯=4本(12.5%)であり、臼歯:門歯:犬歯の比率は5:2:1になっている。このことは〝穀物5に対して、野菜・果物を2、
魚や肉を1という割合で摂る事
を示している。

6.季節の旬の食べ物

1)春

雪が解けて徐々に暖かくなってくる春は、フキノトウやウド、ワラビ、タケノコなどの山菜類が旬を迎える。まさにこの時季しか味わうことできない「春の味」といえる。アスパラガスや春キャベツ、新たまねぎなども旬。冬の間に栄養や旨味を蓄えた春野菜は、甘みが強いものが多い。春が旬の魚介類には、マダイやイワシ、ニシン、カツオ、アオリイカ、アサリなどがある。特にマダイやニシンは、産卵に向けて栄養を蓄え、身が厚く脂がのっている。

2)夏

日差しが強くなり気温が高い日が続く夏は、トマトやレタス、きゅうりなどの夏野菜が食べごろになる。これらの野菜は水分量が多いので、みずみずしく、さっぱりとしていて暑い夏にぴったり。アジやイワシなどの青魚、スルメイカ、マダコなども夏が旬。また、アワビやウニ、岩ガキなどの貝類もこの時季が最もおいしいと言われている。

3)秋

秋は「実りの秋」と呼ばれるほどさまざまな食材が旬を迎える。代表的なものとして、松茸や椎茸、しめじなどのきのこ類が挙げられる。また、さつまいもやれんこん、にんじんなどの根菜類や、柿やりんご、梨、ぶどうなどの果物も秋が旬。秋の味覚として名高いサンマをはじめ、サバやサケ、ホッケなどの魚もこの時季によく出回る。

4)冬

寒さが厳しくなる冬に旬を迎えるのは、鍋の食材としておなじみの白菜や大根。また、ブロッコリーや小松菜などもこの時季に甘みが増して、おいしく食べることができる。冬が旬の魚には、ブリやタラ、アンコウ、ヒラメなどがある。

7.命を守る食べ物とは

  • 主食は玄米。生命力があり、ビタミン、ミネラルが豊富。胃腸の弱い人は、3分~5分搗き。
  • 野菜類は5種類を入れた生野菜汁。大根、ニンジン、レンコン、サトイモ、ジャガイモ、サツマイモ、ゴボウ、玉ねぎ、ねぎ、など根菜類。葉物類はキャベツ、ハクサイ、小松菜、ホーレン草、春菊、レタス、ふき、もやし等。カボチャ、きゅうり、ナス、トマト、ブロッコリー、つる豆、エンドウ、インゲン、ピーマン。キノコ類。ワカメ、昆布、ヒジキ等の海藻類、ゴマ、大豆製品の豆腐、納豆、高野豆腐や小豆類。ショウガ。麩。
  • 発酵食品はたくわん漬け、あさ漬け、郷土の漬物、甘酒、カス漬け、梅干し、味噌、醤油など。
  • 果物類はブドウ、リンゴ、キウイ、柿、イチゴ、ナシ、桃、イチジク、ミカンなど季節のもの。
  • 動物製品は小女子、ワカサギ、しらす干し、鮭、イワシ、アジ、サバ、白身魚、牡蠣。
  • 水分補給はビタミンCの多い柿茶と生水を半々チビリチビリと、
    一日に1.5
    ~ 2.0 リットル飲む。

8.病気を招く食べ物

  • 塩分は一日当たり6グラムまで。●大食は肥満を招くし、消化器が疲弊。●甘いお菓子や飲み物。●冷たい飲み物。
  • タバコは無論のこと、お酒類はほどほどに、病人は厳禁。●牛乳、チーズなど乳製品。●肉製品。●食品添加物の入った加工食品。●マ-ガリン。

9.保守的な発想しかできない人

健康法の講習会で、あれを食べるな、これを食べるな、と言われると、先生にいつもそんなこと言われると、食べるものがないと、開きなおる人がいる。そんな人達はまさに保守的な発想しかできないのである。どうして一歩踏み込んで、いろいろ調べようとしないのだろうか。

10.まとめ

1)最近健康管理に関する話題の病気の3大元凶は慢性炎症、酸化、糖化であると言われている。その要因は大食、肉食、砂糖の摂りすぎ、ストレス、酒、運動不足である。

2)調理法の改善は揚げる、炒める、焼くから煮る、蒸す、茹でる方法に変えることである。

3)油漬け、砂糖漬け、アルコール漬けに陥っている今の若い人達からは百寿者どころか、80歳までも生きられるか疑問である。若い人達には健康管理に意識を向けてほしい。日本人の基本の和食を怠り、やれ焼き肉、パスタ、ラーメン、ハンバーガーと浮かれているのは如何なものか。

4)40歳を過ぎると体のエネルギーの産生分担が解糖系からミトコンドリア系に変わるから、大食してはいけない。欧米食を大食して体をイジメてはいけない。体の悲鳴に耳を傾ける事ができない人には長寿はない。我々は毎日の食べ物で命をつないでいる。誤食しないように。 

おわり  

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